【コラム】前企画財政部事務官の暴露…「これは国か」という質問を投げかける(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.04 13:20
このファイルを見たとたん、「これだ」と思って流出したわけでもない。最初は見ただけで閉じた。ところが、1カ月後、再び報告のためソウルに来てこのコンピュータをつけた時も依然として削除されないまま残っており、結局悩みの末に普段から知り合いの記者に伝えた。マスコミ報道後、青瓦台民情首席室から当該課の調査に着手し、首相室公職規律室は非公開資料の管理実態を別に監察するなど騒ぎ立てた。だが、結局、流出者は探せなかった。資金はただ機密を取り扱う所でなく普通の企業でもファイルをコピーしたりプリントしたりすれば簡単に追跡が可能だが、大韓民国の核心経済政策を扱う企画財政部はそのような簡単な装置さえ設置しておかなかったためだ。米中間スパイ戦争や北朝鮮の頻繁なハッキング試みをあえて言及しなくても、政府部署文書のセキュリティー維持は基本中基本だ。そのような意味で文書を流出した罪に劣らず、外部に流出してはならない資料を勝手に放置した罪も決して小さいと言えないのではないだろうか。
国家債務の規模をねつ造しようとした試みに関連した一連の状況も「これが国か」と嘆かせる。ただ、文在寅政府の「天下りで公務員になった人」だけでなく、「職業として公務員になった人」すら「政務的判断」という理由で国家と国民に被害を及ぼすことを何とも思わないということに気づいたからだ。