【コラム】賠償と補償の差異
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.07.20 13:08
日本が韓国を植民支配したことは不法か合法か。韓国人にこう尋ねれば、おそらくほとんどの人はそのような質問をする人の顔を見つめ直すだろう。侵略は当然不法なのに、なぜ話にもならない質問をするのかということだ。同じ質問を日本人にすれば状況は異なる。韓国に損害を与えたことに申し訳ないと考える良心的な日本人でさえもすぐには返答できない。
日本の韓国強制併合100年となる2010年に意味深い行事が開かれた。「韓国併合100年 韓日知識人共同声明」が発表された。日本の韓国植民支配は「源泉無効」と宣言した。韓国側の署名者は109人、日本側の署名者は105人だった。このような宣言に参加した日本の知識人の勇気は決して軽く見ることでない。
共同宣言が出るまで最も難しかった問題は「不法」という表現を入れることだった。声明書には「併合条約は元来不義不当なものであったという意味において、当初よりnull and void(源泉無効)であるとする韓国側の解釈が共通に受け入れられるべき」という文言も入った。韓国併合が「事実上不法」だったことを反省する内容と見ることもできる。しかし不法だと釘を打つことはできなかった。当初「不法」という言葉を入れようとしたが、日本側の署名を受けるのが難しくなった。署名する段階でその表現を憂慮して抜けていく人がいたという。とはいえ、この共同宣言の価値が落ちるわけではない。