【コラム】「五獣不動格」で見る韓中関係(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.09.16 14:06
歴史を見ると、アジアを支配する者が真の世界の覇権者だった。アジアの覇権は1840年まで中国の手中にあり、1840年のアヘン戦争から中国が海洋大国建設を叫んだ2012年までの172年間は欧州と米国の足元にあった。「眠れる獅子を起こすな。中国が目を覚ませば世界を震撼させるだろう」。フランスの英雄ナポレオンが1803年、中国を地図で指さしながら語った言葉だ。すでに18世紀に清に入ったフランスの宣教師を通じて、中国の潜在力と実力を看破した世紀の英雄にふさわしい予想だった。
今回のTHAAD(高高度ミサイル防衛)体系配備は例えるなら、中国という獅子が米国が抱え込んだ韓国をやり込めようとするが、韓国はこれを監視しようとする米国に望遠鏡を設置する場を貸し、中国の脅威を感じている局面だ。中国は米国に触れることはできないが、相対的に弱い韓国は叩くことができると威嚇している。いまTHAAD配備問題は韓半島(朝鮮半島)の安保が最も重要だが、より大きく見ると米国の中国封鎖戦略と中国の海洋進出戦略の衝突で、米国の「アジア回帰(Pivot to Asia)」と中国の「海洋シルクロード(Marine Silk road)」戦略の衝突といえる。
◆中国「米国の揺さぶりも領土問題は譲歩ない」