訪韓した『孤独のグルメ』松重豊「韓国での人気実感」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.04 10:45
日本で2012年から始まったドラマ『孤独のグルメ』は『深夜食堂』と並んで食ドラマブームを巻き起こした「モッパン」ドラマの代表格だ。モッパンとは、食べる場面に重点が置かれている映像・放送のことで、韓国では一つのジャンルとして位置づいている。さまざまな人物のエピソードを深夜食堂という空間と融合させて描いた『深夜食堂』よりも、さらに「食べる」という行為に迫ったドラマだといえる。毎回25分前後の放送時間のうち、3分の2以上を食べるシーンに割いている。今年、シーズン7まで放送された。
俳優の松重豊(55)は主人公の井之頭五郎に扮してシーズン1からこのドラマを7年間引っ張ってきた。ソウルドラマアワーズへの参加のために韓国を訪れた松重豊は3日、「韓国にくる時、『孤独のグルメ』は本当に人気のかどうか疑ったが、待ち行く人々の多くが私のことを知ってくれていてようやく実感した」と語った。
『孤独のグルメ』は、毎回これといった事件も、感動も、ユーモアもない。ただ仕事を終えた主人公が空腹を感じて、そのたびに近くの初めて行く食堂で食事をするだけだ。ところが、松重豊が料理を食べる姿ひとつでだけで視聴者は目はそれにクギ付けだ。松重豊は「俳優の特性上、実際には思う存分食べることはできないが、食べる楽しみと喜びは重要だと考える」と話した。おいしく食べる秘訣はと聞くと、迷うことなく「空腹」と答えた。松重豊は「孤独のグルメは実際の放送順に撮影が進んでいくため、初めの一口を食べた時の感動を伝えることが重要」とし「この瞬間のために撮影前には食事を抜いて空腹の状態で撮影に臨む。空腹ほどすばらしい調味料はない」と話した。