<韓国人口5千万人守ろう>低出産の災難(1)…韓国の超高齢現場(上)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.15 10:58
4日午後2時、全羅南道高興郡(チョンラナムド・コフングン)の高興総合病院2階の新生児室には新生児用のベッド4床が空っぽのまま壁ぎわによせられていた。あるベッドには「キム○○ちゃん、出生日2015.11.20」という名札がついている。2週間前に生まれた赤ちゃんだ。ハン・ソンテ産婦人科専門医は「ここ2週間、生まれた赤ちゃんがいない。1カ月に平均2~3人を担当する」として「10年余り前なら年に200人ほど生まれていた」と話した。この病院は高興郡で唯一の分娩施設だ。出産率が減って2007年になくなったが、2013年に保健福祉部の支援で再オープンした。
この日診療を受けに来たハン・ソンファ(35、女性、来年2月出産)さんはソウルに住んでいて昨年結婚して里帰りしてきた。ハンさんは「多くの若い人が働き口や結婚相手を探しに都市へと出ていった。残った友人も結婚はしたが、子供がいないケースが半分で、2人以上産んだ人はほとんどいない」と話した。病院総務チーム長は「入院患者の70~80%が高齢者だ。若い人はほとんどいないような状況」と語った。
高興郡は出産率減少と若い層の流出によってすでに人口絶壁という現実を迎えている。中央日報が1998~2014年の全国226市郡区の人口統計を分析した結果、減少率(33%)が最も大きかった地域が高興郡だ。10万3800人余りから6万9600人余りに3万4200人減った。忠清北道報恩(チュンチョンブクド・ポウン)ほどの大きさの人口が消えた。同じ期間20~39歳の核心可妊期女性は全国で6番目、新生児は9番目と非常に減った。昨年生まれた新生児数は242人に過ぎない。パク・ソオン高興保健所長は「新生児の80%を占めていた多文化家庭の割合が最近では65%まで減った」と話した。