日本政府が公式文書で韓国の重要性を低くし、逆に中国は高めた。日本外務省は２３日、閣議に報告した今年の外交青書で「日韓関係は非常に厳しい状況に直面した」とし、韓国に対する心情をそのまま表現した。反面、中国に対しては「正常な軌道に戻り、新たな発展を目指す段階」とし、友好気流を強調した。日本は外交方針と国際情勢を整理したこの外交青書を１９５７年から毎年発行している。

今年の青書は、韓日関係の紹介文の冒頭に日本軍慰安婦、強制徴用被害者裁判、国際観艦式の旭日旗掲揚、韓国国会議員の独島（トクド、日本名・竹島）上陸、韓国海軍軍艦と自衛隊哨戒機間のレーダー葛藤など、両国間の葛藤懸案のほとんどを指摘した。２０１７年に明記された「韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国」という表現はもちろん、この部分の代わりに昨年記入した「相互の信頼の下、未来志向の新時代へと発展させていく」という文面も削除された。

反面、中国とは関係改善が強調された。青書は「東シナ海を隔てた隣国である中国との関係は、最も重要な二国間関係の１つであり、日中は緊密な経済関係や人的・文化的交流を有している」と評価した。韓国に関しては「慰安婦問題」等の葛藤事案を扱っている反面、中国での記述では「対中ＯＤＡ４０年の回顧」という特集まで載せた。

安倍晋三首相は今年１月の施政方針演説では、韓日関係そのものに言及しなかった。昨年は「未来志向で、新たな時代の協力関係を深化させていく」としていた。

青書で北朝鮮に対する立場は緩和された。北朝鮮核・ミサイルに関連し、「圧力を最大限に高めていく」という文面の代わりに、２度の米朝首脳会談が強調された。「対話と圧力「行動対行動」という昨年の方針を外し、拉致問題解決と国交正常化に向けた意志を全面に出した。安倍首相が平昌（ピョンチャン）オリンピック（五輪）開会式レセプション（昨年２月９日）で金永南（北キム・ヨンナム）北朝鮮最高人民委常任委員長と交わした対話内容まで清書に記述した。韓国政府は韓国に対する否定的な観点が載せられた外交青書に関連し、この日駐韓日本大使館の水嶋光一・総括公使を外交部に呼び出して強力抗議した。

外交部は金仁チョル（キム・インチョル）報道官名義の声明を出し、「日本政府が外交青書を通じて歴史的・国際法的に韓国固有の領土である独島に対して不当な領有権の主張を繰り返すことに対して強く抗議し、即刻撤回することを求める」とし「独島に対する日本側のいかなる挑発にも断固として対応していく」と明らかにした。