韓経:【コラム】香港デモが韓国に投げかけたメッセージ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.20 12:01
中国はどんな国なのか。先週の香港デモが投げかけた話題だ。デモ自体は大きな事故もなく終わった。人々が驚いたのはデモを繰り広げることになった理由だった。「条約を締結していない国にも犯罪人を引き渡せるよう許容する」という犯罪人引き渡し法改正案が問題だった。それほど特別に見えない法改正案に100万人を超える人々が激烈に抵抗した。なぜそうしたのだろうか。
香港デモは強大国の裏に隠れている実体を見ろというメッセージを投げかけた。「銅鑼湾書店関係者5人失踪事件」は何で、香港にいた人がなぜ突然消えたのか。こうした事件を鋭く暴き実体を突き止めなければならなかった。だがわれわれはそうできなかった。米国と中国の貿易紛争と技術覇権争いに視線を奪われた。結果的に中国の民主主義と人権が退歩しているという事実を直視しなかった。
中国は共産党独裁国家だ。人民解放軍は共産党に忠誠を尽くす組織だ。1980年代初めにトウ小平主席は共産党でなく政府に忠誠を尽くす組織に人民解放軍を変えようとする体制改革を試みた。だが軍部と党元老の反発によりあいまいに妥協した。1989年の天安門デモ後にはこれすらも取り消された。軍に鎮圧と発砲命令を下したのは政府でなく党所属の軍事委員会だった。