【噴水台】時代錯誤なのか、時代精神なのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.23 11:13
子孫たちは今のこの時代をどう記憶するだろうか。最近、韓国政界で「時代錯誤」という言葉がやたらと頻繁に登場し、ふと「時代」というものを考えてみる。通常、変化した新しい時代に乗り遅れた考えややり方で対処すると時代錯誤的という。陳腐な前時代の思想や行為を冷笑する表現だ。ところが今、与野党が互いを見る考えの土台になっているようだ。
野党「自由韓国党」の羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)院内代表は、先月、文在寅(ムン・ジェイン)政府に対して「事実と合わない時代錯誤的な歴史工程」という批判をした。「反民族行為特別調査委員会(反民特委)で国民が分裂した」という自身の発言が非難を受けると「私が批判したのは『反民特委』ではなく2019年文在寅政権に反対する人を探し出してすべて親日保守に追い込むこの政府の『反文特委』」といいながらだ。与党「共に民主党」洪永杓(ホン・ヨンピョ)院内代表は、選挙制改編を「左派長期政権プラン」と言った韓国党に対して「時代錯誤的な色彩論で改革趣旨をゆがめている」と批判した。
文在寅大統領をめぐる攻防でも登場する。「金正恩(キム・ジョンウン)の首席報道官」(羅院内代表)という表現に李海チャン(イ・ヘチャン)民主党代表が「国家元首冒とく罪」と言って批判すると、「権威主義政権時の時代錯誤的な大統領観」という韓国党の反撃が加えられる形だ。20日の韓国党の光化門(クァンファムン)集会で、文大統領に対して「もの乞い」等の表現が出てくると、李貞味(イ・ジョンミ)の正義党代表は「左派独裁、従北外交のように時代錯誤的な卑劣な言葉があふれた」と非難した。