【コラム】デフレは大げさ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.16 08:45
8月の消費者物価指数が104.81を記録し、104.85だった1年前より0.04%下がった。1965年に関連統計の作成を始めてから初めてのマイナスだ。通貨危機の渦中だった1999年2月に記録した0.2%以降で最も低い水準という。そうでなくても物価が今年に入って7カ月間0%の上昇率を見せていたところだ。そのためだろうか、四方からデフレの危険性を叫ぶ声が聞こえてきている。
商品とサービスの価格が下がるデフレは一瞬良いことに映る。物価が落ちれば人々、特に金のない庶民が暮らしやすくなる。隣国日本は1990年代から「失われた20年」を体験しているが、国民の危機感はそれほど深刻ではないという。物価下落で経済縮小の苦痛をしっかりと感じられないためだ。
それでもデフレは経済に危険信号だ。物価が下がれば人々は消費を減らす。来週には80万ウォンに値段が下がる家電製品をだれがきょう100万ウォンで買おうとするだろうか。これにより企業が生産した製品の在庫が貯まり価格が下がっていく。耐えられなかった企業は生産を減らさなければならない。景気が悪くなるのだ。