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韓国を熱烈に探求した安倍首相、なぜ韓国に背を向けたのか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.16 07:53
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「野田首相は弁護士のように問いただしてきたので行った。安倍首相だったなら全く違ったはずだ」。

2017年秋、李明博(イ・ミョンバク)元大統領に「2012年8月になぜ独島(ドクト、日本名・竹島)を訪問したのか」と尋ねたことがある。するとこのような言葉が返ってきた。

 
当時、民主党政権の野田佳彦首相が慰安婦問題について「法的に終わった問題」という立場で一貫してあまりにも非協調的だったため、態度の変化を促すために独島を訪れたということだ。

ところが安倍晋三首相の名前が出てきたのが意外だった。李元大統領はソウル市長時代だった2005年10月のある日曜日、安倍首相が自分の執務室を訪れたエピソードを語った。

当時自民党幹事長代理だった安倍氏が面談を求め、日程を調整すると日曜日午後に決まったと説明した。安倍氏は3時間、清渓川(チョンゲチョン)復元とバス運営体系改編、外交問題などについて李元大統領の考えを細かく尋ね、深い討論があったという。

当時、安倍氏と李元大統領の間で橋掛けをした人物は「安倍氏は『政治家は李元大統領一人だけに会うようにしてほしい』と要請してきた。忙しければ日曜日でもよいということだった。次期大統領として最も有力と見ていたようだ」と振り返った。

李元大統領頭の中の安倍氏は融通性のない野田氏とは違い、韓国に対する理解度がかなり高い政治家だった。安倍首相が官房長官当時に出した本には「日本が過去に対して謙虚に行動して礼儀正しく未来志向の態度を見せれば、韓日関係は良い方向に発展するだろう」という内容もある。

それだけではない。官房長官を経て2006年9月に超高速で首相に就任した安倍氏は10月、就任後の最初の海外訪問国に中国と韓国を選んだ。

安倍首相の事情をよく知る情報筋は「安倍首相は最初に韓国を訪問することを望んだが、秋夕(チュソク、中秋)連休と重なったためやむを得ず中国の次に調整されたと聞いている」と話した。

安倍首相は当時も「右翼性向」に分類されたが、韓国に対しては目と耳を開いていた。韓国に対する探究心は知韓派として知られる父・安倍晋太郎元外相と大きく変わらなかった。このため「岸信介元首相、佐藤栄作元首相を輩出した安倍首相の実家が朝鮮半島から渡ってきたためではないだろうか」という話が出たりもした。

安倍首相は再執権した2012年12月以降、自身の支持勢力である右翼の反対にもかかわらず、朴槿恵(パク・クネ)政権と慰安婦合意まで締結した。

昨年5月に東京で開かれた韓日中首脳会議では就任1年を迎えた文在寅(ムン・ジェイン)大統領のためにケーキと登山用望遠鏡を贈った。

韓日慰安婦合意の亀裂が生じ始めた時期だったが、当時まで安倍首相の態度はまだ維持されていた。わずかな譲歩もない現在の態度とは違っていた。


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    2011年に野田佳彦首相(左)と会った李明博(イ・ミョンバク)大統領 [中央フォト]
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