【社説】暴風雨の前の韓国経済、30年前の古い官冶対策ばかり
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.10.30 10:55
「何もしない今の政府が怖い」。株式市場が連日暴落する中、インターネットポータルサイトの掲示板に書き込まれたコメントだ。満足できない株価対策に対する投資家の抗議として聞き流せるだろうか。沈滞する景気、惨事レベルの雇用、活力を失った産業など経済危機の警告音が響く中でも動きが鈍い政府に対する不安感ではないだろうか。何よりも危機感を抱いて現在の難局の責任を負うリーダーシップが見えない。
昨日、金融当局は5000億ウォン(約492億円)規模の資金を株式市場に投入すると発表したが、効果はほとんどなかった。個人と外国人の売りで暴落した。KOSPI(韓国総合株価指数)は2000割れとなり、KOSDAQは前週末比5%ほど下落して崩壊の危機感まで漂った。緊急対策会議で金融委員会など政府関係者は「韓国経済のファンダメンタルズは堅調だ」と強調した。むなしい言葉であり、安易な認識だ。1997年の通貨危機前に「ファンダメンタルズは問題ない」という言葉を繰り返した政府を国民は忘れていない。
ファンダメンタルズが堅調だからといって短期対策に重点を置くよりは、韓国経済の体質を変える根本的な対策を考える必要がある。同じ対外環境の中でも国内株式市場が外国株式市場に比べて特に振るわない理由から確認するのがよい。韓国銀行(韓銀)は今年2回も下方修正した成長率予測値2.7%を出したが、これさえも達成が難しい状況だ。来月は政策金利引き上げが予想されているが、今のような雇用および景気状況で可能かどうかは疑わしい。