韓国伝統農具「ホミ」がなぜ? 米Amazonで園芸用品トップ10入り(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.22 14:36
日本京都に行くと「有次」という老舗の店がある。1619年に開業した台所用刃物の名家だ。質が良い鉄を火に熱し、何度も叩いて伸ばし、精巧な刃物を作る。台所用刃物だが「名剣」と呼ばれる。刃物にはどうだと言わんばかりに「有次」という刻印が打ち込まれている。韓国の慶尚北道栄州には「栄州テジャンガン」がある。片手鋤(すき)の一種である「ホミ」と呼ばれる韓国伝統農具の名家だ。使い道に合わせて丈夫なホミを作る。ホミの取っ手には誇らしく刻印が打ち込まれている。「最高職人 ソク・ノギ」。
「栄州テジャンガン」のホミは韓流の中心に立っている。昨年から世界的なオンラインショップの米国アマゾン(Amazon)で「大当たり」したためだ。アマゾン園芸用品「トップ10」に「栄州テジャンガンのホミ(YoungjuDaejanggan ho-mi)」と堂々のランクインを果たした。イーベイ(eBay)など他の海外ネットショップでもよく売れている。ガーデニングの方法を紹介するYouTubeに登場しながら注目を集めるようになったという。韓国では1本4000ウォン~5000ウォン(約392円~490円)のホミは海外では14~20ドル(約1550円~ 2215円)で売れる。米国では「スコップはあってもL字形に曲がった園芸器具を見たのは初めて」「手首に余計な力を入れなくてもいい」などの称賛が相次いだ。
ホミを作ったのは60代の田舎の鍛冶屋の親父だ。19日午後に訪れた慶尚北道栄州市栄州駅付近の路地。「栄州テジャンガン」のある所だ。「タンッタンッタンッ」。ソク・ノギさん(65)が黒いすすだらけのズボンとTシャツを着て、火に熱した鉄を叩いていた。L字形に曲がった鉄を見ると、ホミの刃の部分だった。これがアマゾンで売られているホミだ。