<日本製造業の復活>(下)供給過剰、合併で解決…新日鉄住金が再び世界2位に

<日本製造業の復活>(下)供給過剰、合併で解決…新日鉄住金が再び世界2位に

2016年08月18日10時27分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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新日鉄住金の君津製鉄所第4高炉。内部容積(5555立方メートル)が世界で4番目に大きい。
  東京から車で東に1時間ほど走れば、日本1位の鉄鋼企業、新日鉄住金の君津製鉄所がある。東京ドーム22個分の大きさの大型製鉄所で、新日鉄住金の製鉄所のうち2番目に多い鉄を生産する。

  最近訪問した君津製鉄所熱延工場では、溶鉱炉で溶かしたスラブ(鉄鋼半製品)を整える作業が行われている。赤くなった20トンの巨大なスラブをローラーに移して熱と圧力を繰り返し加えれば、薄い鉄板を巻いた形態の製品が作られる。

  活気に満ちた雰囲気の作業現場だが、かつて勤労者の表情が暗い時期もあった。1990年代の新日鉄住金(当時は新日本製鉄)は世界2位の粗鋼能力を保有していた。しかし国内の供給過剰を懸念した政府が減産を誘導すると、自ら生産量を減らす代わりに不動産業・半導体などに事業を拡張した。その間、本業の鉄鋼でポスコなどが急速に成長し、新日鉄住金を脅かした。

  結局、2010年に新日鉄住金の粗鋼能力は後発走者のポスコに追い越され、6位まで落ちた。中国企業の価格攻勢も強まった。

  危機を迎えた新日鉄住金の対応は先制的な構造改革。2011年に住友製鉄、今年2月に日本4位の鉄鋼会社の日新製鋼を買収し、また世界2位に浮上した。競争力確保のために規模を拡大する一方、収益性が落ちる部門を切り捨てて強みを生かす構造改革も進めた。

  新日鉄住金は住友製鉄を買収した後、昨年まで自社が保有する4カ所の製鉄所で鋼板および鋼管関連14ラインの生産を中断した。高炉の閉鎖も続いている。新日鉄住金は今年3月、君津製鉄所の高炉1基を閉鎖したのに続き、効率性が落ちる3基の高炉を追加で閉鎖する予定だ。

  こうした構造改革を受け、2012年に0.5%にすぎなかった新日鉄住金の営業利益率は2015年には5.4%に高まった。

  新日鉄住金のように患部をえぐり出す構造改革が日本ではよく見られる。供給過剰問題が浮上した造船・化学・石油・鉄鋼・電子などの業種で3、4社を中心に再編の動きが活発だ。2000年代初期に6カ所の高炉会社があった鉄鋼業界は、日本業界1位の新日鉄住金と4位の日新製鋼が合併して3強体制に整理された。2位のJFEホールディングスと3位の神戸製鋼も統合されるという見方もある。

  過去に10社が乱立した石油業界も日本最大のJXホールディングスが昨年末、3位の東燃ゼネラルと経営統合に最終合意し、3強体制に再編された。

  造船や電子業界も状況は変わらない。半導体・液晶表示装置(LCD)・有機発光ダイオード(OLED)などの分野では小規模企業間の連合体を作り、グローバル企業と競争する。

  日本企業が活発な構造改革に踏み切ることができるのは健全な財務構造のためだ。韓国経済研究院が最近発表した報告書によると、日本500大企業のインタレスト・カバレッジ・レシオは38.1倍と、韓国(7.2倍)・米国(8.4倍)に比べて圧倒的に高い。インタレスト・カバレッジ・レシオとは営業利益を出して債務を償還できる能力を表す指標であり、高いほど負債を清算する余力が大きいと見なされる。健全な財政に加え、低金利のため資金調達費用まで安く、企業が攻撃的な構造改革を進めることができるということだ。

  安倍政権が2014年に導入した「産業競争力強化法」も構造改革を側面支援している。これは韓国のワンショット法の母胎となった法案で、政府が市場状況を把握して企業に供給過剰を知らせ、自発的に構造改革をする企業には税制や金融上の恩恵を与える。

  現在の日本の経済状況は依然としてよくない。国内外で「アベノミクスが失敗した」という診断も出ている。にもかかわらず企業は構造改革で持ちこたえて力を高めた。中央日報が日本100大企業の最近4年間の売上高・営業利益・雇用を分析した結果、日本の企業は2012年以降、着実に成長していることが分かった。2012年に平均40兆4900億ウォン(約3兆6500億円)だった日本100大企業の平均売上高は2015年には44兆9760億ウォンに増え、同じ期間、当期純利益は9320億ウォンから1兆7000億ウォンに増えた。
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