【時論】1875年の雲楊号事件を連想させる韓日哨戒機問題
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.25 07:11
日本哨戒機がまた低空飛行し、韓国国防部がこれを強く批判する事態が生じた。もちろん日本側は低空飛行はしていないと主張している。そして岩屋毅防衛相は「もう韓国とは協議しない。しかし日韓軍事協力は継続したい」と述べながらも、春に予定された海上自衛艦の釜山(プサン)港入港を事実上保留した。
現在生じている自衛隊の低空飛行など威嚇行動は、一般人が見るとどちらの主張が正しいのか分かりにくい。しかし軍事関係者が見ると、日本の哨戒機が8の字飛行ルートで韓国軍艦付近を旋回する行為は監視飛行の典型的な姿であり、それを低空でするというのは友好国に対するあり得ない威嚇行為だという意見で一致する。レーダー問題に関連し、日本の有名な保守論客であり元航空幕僚長の多母神俊雄氏はレーダーを照射する行為は普段からあることで問題にすることではないとツイッターで主張した。
今回の事件で筆者の脳裏をかすめたのが1875年の江華島(カンファド)事件だ。当時、日本はふさがった韓日関係を打開するため朝鮮を挑発して外交戦をし、朝鮮を開港させる計画を立てた。このため雲楊号など2隻の日本軍艦が江華島(カンファド)南端に向かった。朝鮮領海を侵犯しながらがら数人が1隻のボートに乗り換えて江華島南端の草芝鎮に接近し、「水がなくなったので水が欲しい」と訴えた。領海侵犯に激怒した朝鮮側の先制攻撃を引き出す作戦だった。これに巻き込まれた朝鮮は日本の軍艦に向かって先に大砲を撃った。これに日本側も応酬して交戦となり、雲楊号は平和的に支援を要請したにもかかわらず先に攻撃したのが朝鮮軍という名分を前に出しながら永宗島(ヨンジョンド)に上陸し、朝鮮人約40人を殺害して家屋を燃やした後、長崎に帰航した。その後、日本は国際世論に韓国の「不良行為」を訴えて外交戦に入り、その結果、江華島条約という不平等条約を朝鮮に強要した。