韓経:【コラム】質問が恐ろしい韓国政府
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.14 09:53
米連邦準備銀行(FRB)の秘密主義は特別だった。1994年以前までは金利決定後にもいかなる発表がなかった。そうするうちにベン・バーナンキ議長がFRBを設立して97年で初めて2011年記者会見を行った。バーナンキ氏は「未曽有の世界金融危機を迎えて市場の疎通なしにはどの政策も効果を得ることが難しいという判断だった」と回顧した。事務室を閉めた後、予想質問を選んで会見を準備したバーナンキ氏の疎通努力は危機克服の礎石になったという評価だ。
韓国の官僚の中でも「疎通の達人」が少なくない。イ・ホンジェ、チン・ニョム元経済首相が代表的だ。歴代最高の官僚を挙げてほしいという質問に常に1、2位を競う二人の共通点は記者室を自分の家のように出入りしていたということだ。若い記者らが吐き出すトゲのある質問も意に介さなかった。「副首相がバランスを取れず経済状況が厳しいという批判がある」という攻撃的質問に李副首相はしばらく項垂れて下を向いた後「私の中心には何の異常がありません」と受け渡したりもした。度合いを行き来する絶妙なこの回答が経済チームに対する信頼につながったのはもちろんだ。