韓経:【時論】うめく経済、政界は応答せよ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.22 16:18
韓国経済が未曽有の危機に直面している。中国の不良債権が過去最大に増えてハードランディングの可能性を高めているうえ、ユーロゾーン(ユーロ使用19カ国)の不良債権も1兆ユーロに達し、中国と欧州の両方から2008年のグローバル金融危機を上回る危機が発生するという警告が相次いでいる。これという対策もない。グローバル金融危機を収拾する過程で国家負債はすでに危険水位を越えたため財政政策を使用できず、通貨政策に依存してきた末、マイナス金利が広がる異常現象まで表れている。短期安定化政策に限界が見えると構造改革と規制廃止を主張するが、利益団体と既得権の抵抗にぶつかっている。グローバル景気・貿易が減速する中、グローバル政策協調も消え、各国は自国通貨切り下げで輸出を増やして危機を突破しようとしている。
輸出の比率が半分の韓国は直撃弾を受けている。輸出増加率が昨年の-8%に続き、今年に入っても1月が-19%、2月1-10日が-27%と悪化の一途だ。改善の見込みもない。その結果、20大主力企業のうち13企業の売上高が減少し、6企業は1兆ウォン以上の赤字を出している。雇用が生じるはずがない。正規職は1300万人にすぎず、自営業者700万人、非正規職630万人、求職断念者を含む実際の青年失業者は110万人にのぼる。
内外が危機状況だが、政府、韓国銀行(韓銀)、国会には全く危機感が見えない。韓銀は8カ月連続で政策金利を据え置いた。欧州中央銀行(ECB、-0.3%)、スイス(-0.75%)、デンマーク(-0.65%)、スウェーデン(-0.5%)、日本(-0.1%)がマイナス金利を施行中だ。ECB、日本銀行(日銀)は3月中にさらに0.2ポイントほど引き下げると予想され、米国もマイナス金利の可能性があるとみられる。マイナス金利による副作用もあるが、自国通貨切り下げを通じて輸出を増大させる以外に対策がなく、苦肉の策だ。中国は人民元切り下げのために通貨バスケット制を導入した。グローバル通貨安戦争だ。