【社説】「再演された積弊」韓国環境部ブラックリスト…青瓦台の介入の有無も明かすべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.18 11:42
韓国環境部の「ブラックリスト作成および実行」疑惑が事実である可能性が高まっている。「文在寅(ムン・ジェイン)キャンプ」出身者のコネ人事のために昨年1月頃に傘下の8機関の役員動向文書を作成し、辞退を要求したという証拠と陳述が確保されたからだ。特に青瓦台(チョンワデ、大統領府)特別監察班員だったキム・テウ捜査官が昨年末にこのような疑惑を暴露すると「キム捜査官の要請により資料を渡しただけで上層部には報告されていない」という環境部の説明が虚偽であることが明らかになり、公務員の道徳的不感症が底辺まで落ちたのではないかという憂慮まで出ている。
検察は環境部押収捜索により金恩京(キム・ウンギョン)環境部長官(当時)など上層部の介入情況を見せる物証の確保を果した。監査官室のコンピューターの「長官報告用フォルダ」に入れられた「傘下機関役員措置事項」というタイトルの文書がそれだ。該当文書には任期満了前の辞任を拒否した環境公団経営企画本部長などに対して「辞任するまで無期限監査」、「拒否した場合、告発措置の予定」「関連部署の職員にも責任追及可能」という内容が記されている。これは金恩京元長官にまで報告されたという。もちろん金元長官は「傘下機関役員の辞退動向の報告を受けたことはあるが『標的監査』が行われた事実は知らなかった」と疑惑を否認した。環境部元長官にしても関わった公務員達にしても責任を回避しようとする姿勢は全く同じで顔をしかめさせられるばかりだ。
現政権の積弊捜査により朴槿恵(パク・クネ)政府の文化体育観光部はブラックリスト事件で長官・次官級の人々が相次いで拘束され、実刑を宣告される惨事を体験した。そのような教訓にもかかわらず、環境部は言い逃れに汲々とするばかりで典型的な「ネロナムブル(自分がすればロマンス、他人がすれば不倫の意。他人に厳しく自分に甘い態度のこと)」と言わざるをえない。政権が変わるたびに公共機関の役員を追い出し、新政府のコネ人事を行う積弊はもう消えるべきだ。検察は標的監査の指示者はもちろんのこと、青瓦台関係者の介入の有無まで明らかにし、相応の厳罰に処して然るべきだ。