【噴水台】文在寅政府の水素経済実現は「甘い果実」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.15 10:34
文在寅(ムン・ジェイン)政府が推進する水素経済が実現可能なのか疑問を持つ人は少なくない。水素燃料電池自動車の代わりに純電気自動車に投資する方が正しいという主張もある。水素燃料電池は水素を電気に変える装置だ。水素は原子数基準で宇宙の92%を占める元素だが地球上には単独で存在しない。水を電気分解したり化石燃料を改質(reforming)しないと水素燃料を得ることができない。よって、このような質問が出てくる。電気分解に使う電気でバッテリーを充電した方が良いのではないか。エコと言いながら化石燃料から水素を作るというのはおかしいのではないか。事実、間違った話ではない。
温室ガス排出量には論争がある。2016年にヘルシンキ・メトロポリア大学がエネルギー源の生産から車両の廃棄まで全過程を評価した結果、水素燃料電池自動車が純電気自動車より二酸化炭素を40%ほど多く排出することが明らかになった。車両運行過程では排出ガスはないが燃料の水素を作る過程で二酸化炭素を排出する。もちろん反論はある。水素生産過程に代替エネルギーを使えば二酸化炭素排出を減らすことができるという主張だ。純電気自動車に搭載されるバッテリーの大きさが水素燃料電池自動車の3倍ほどだが、バッテリー生産・廃棄過程の二酸化炭素排出を考えると水素燃料電池自動車の方が環境に配慮しているともいえる。