<Mr.ミリタリー>北、平和望むなら国連司令部解体と米軍撤収は要求するな(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.15 09:48
終戦宣言は毒か、それとも薬か。今月末にベトナム・ハノイで開催される2回目の米朝首脳会談で扱われる北朝鮮非核化の議題が見えない。米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表がソウルを訪問したが、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は閉口している。しかし2つのことは確実であるようだ。北朝鮮の完全な非核化の合意は難しいという点、終戦宣言に関するある種の措置が出てくるという予想だ。ビーガン代表をはじめとする米政府・軍関係者の発言から推測できる。韓国には2つとも負担だ。半分の非核化は核武装した北朝鮮を事実上認めることとなる。終戦宣言も危険をはらんでいる。
これまで米国が反対してきた終戦宣言は可視化する見通しだ。ビーガン代表が「トランプ大統領が『戦争は終わった』と語った」として終戦宣言を提起した点(1月31日)、ロバート・エイブラムス韓米連合司令官の「平和協定締結まで在韓米軍は駐留」(上院軍事委、2月13日)などで終戦宣言が前面に浮上した。エイブラムス司令官は昨年11月の就任当時、「韓半島の安保状況が変わっても国連司令部の解体や在韓米軍撤収はない」と述べたが、当時とニュアンスが全く違う。終戦宣言-平和協定に対する米国の立場が変わっている。国民大の朴徽洛(パク・フィラク)教授(政治大学院)は「トランプ-金正恩の2回目の首脳会談で終戦を宣言すればそれまでだ」と語った。米朝は最初の首脳会談でも終戦宣言を進めた。いま平和協定の入口の終戦宣言が現実に近づいている。
終戦宣言は韓国にとって罠にもなり機会として作用することも考えられる。冷戦後、東欧・中東・アフリカなど40カ国余りで300件の平和協定を締結し、このうち内戦の50%が平和協定を通じて解決した(キム・ドクジュ国立外交院教授)。しかし過去200年間を見ると内戦の20%だけが交渉で解決している。依然として冷戦構造中の南北は自由民主と共産独裁の体制葛藤と核兵器まで絡んでいて、はるかに複雑だ。このため韓半島(朝鮮半島)はどのケースよりも難しい状況だ。平和プロセスが失敗する可能性が高いということだ。