LG・SK、訴訟の裏には「バッテリー覇権争い」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.02 14:22
LG化学とSKイノベーションが一本橋の上で戦いを繰り広げている。訴訟から始まった対立は財界3・4位の企業間の感情戦に拡大する様相だ。
両社がこのように対立する理由は何か。業界では、両社の対立の中心に電気自動車のバッテリーをめぐるヘゲモニー争いがあるという解釈が出ている。表面的には米国と韓国の裁判所で行われる訴訟戦の形態を帯びているが、裏には電気自動車のバッテリー市場の支配力と技術優位の確保があるという指摘だ。未来の自動車市場を主導すると見られる電気自動車が急速に成長しているのに比例し、電気自動車のバッテリー市場も急速に成長している。バッテリー業界関係者は「2040年頃には新車の半数を電気自動車が占めるという見通しも出ている状況で、両社とも電気自動車バッテリー市場を置いて後に引けないだろう」とし「電気自動車メーカーも両社の特許訴訟戦を注視している状況」と述べた。
葛藤の性質は、両社が作成した訴状を見れば明確になる。先に刀を抜いたのはLG化学だった。LG化学は今年4月、米国国際貿易委員会(US ITC)とデラウェア州連邦裁判所にSKイノベーションを提訴した。LG化学は分量65ページの訴状で「LG化学が開発したフォルクスワーゲンのバッテリープラットフォーム技術をSKイノベーションが盗んだ」と主張した。同時に「SKイノベーションが2017年からわずか2年でLG化学電池事業本部の研究開発・生産・品質管理など全分野で76人の核心的人材と技術を引き抜いた」とし「リチウムイオン電池とバッテリーモジュール、バッテリーセル、バッテリーパックに関する部品を含む」と付け加えた。具体的な電気自動車のバッテリー技術を訴状に記して競合社にプレッシャーを与えたのだ。法務チームではなく特許対応チームが半年以上訴訟を準備したという事実からもLG化学が提起した訴訟の背景が電気自動車のバッテリー技術の先占にあるという事実が推測できる。