【社説】「100万ウォン年金」はよいが爆弾回しが問題だ=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.12.15 13:27
ようやく政府の国民年金改編案が出てきた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「全面見直し」を指示するなど紆余曲折の末に出てきた結果としては惜しまれる点が多い。ただ、新年に持ち越さなかった点が幸いといえば幸いだろうか。政府は今回、老後年金100万ウォン(約10万円)という概念を出した。これまで「国民年金=小遣い年金」という非難を受けてきた点を勘案すると、100万ウォンは目を引く金額だ。4つの案のうち「現行維持」を除いた3つの案が100万ウォンに金額を合わせている。引退した1人世帯の適正生活費(月137万-154万ウォン)には達しないが、最少生活費(95万-108万ウォン)には近い。中産層がこの程度を受ければ小遣い年金とは言えないだろう。
国民年金支給保障の明文化、女性差別条項と指摘されてきた遺族年金の過度な重複調整改善、老後年金分割の代わりに離婚直後に加入履歴を分割する点、低所得自営業者や日雇い労働者保険料支援などは、加入者の信頼を高めて制度を正常化するのにプラスとなる。保険料や所得代替率改善などの大きな問題点を変えるには長い時間がかかるため、遺族年金など急がれる部分から先に法律を改めることも考慮できるだろう。遺族年金・分割年金の改善は女性の少ない老後所得を引き上げるために必要だ。