【コラム】国民は馬鹿でない=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.04 13:45
朝鮮日報の編集局長だった姜孝祥(カン・ヒョサン)自由韓国党比例代表国会議員は先月初め、3級国家機密である韓米首脳間の電話会談内容を在米韓国大使館に勤務する高校の後輩から入手して暴露した。怒った青瓦台(チョンワデ、大統領府)と外交部が内部監察を通じて該当外交官を罷免し、姜議員を外交上機密漏洩容疑で刑事告発するなど法的対応に出ると、姜議員は国民の知る権利を無視した言論弾圧だと反発している。
姜議員が記者会見と報道資料を通じて暴露した内容は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がトランプ大統領に5月末に日本を訪問する際に韓国にも来てほしいと懇請し、トランプ大統領は「興味深い提案であり、ボルトン補佐官に検討させるが、訪問するとしても帰路に少し立ち寄る程度になるだろう」という内容だ。機密漏洩波紋が広がると「韓国パッシング」「物乞い外交」の深刻性を国民に知らせるためだったと弁解したが、姜議員の記者会見の発言や報道資料のどこにもそのようなニュアンスとして映る部分はなかった。国民の立場では知っても知らなくても関係ない程度のことだ。
それでも姜議員が違法をかえりみず首脳間の通話内容をあえて暴露したのは、自分の存在感を誇示することで来年の総選挙で選挙区(大邱達西丙)の公認を確保して競争で勝つための個人的な欲のためとしか説明しがたい。公認を受ける場合、彼は「親朴」の嫡子である趙源震(チョ・ウォンジン)大韓愛国党代表と選挙区で正面対立する可能性が高い。ノイズマーケティングで名前を知らせるのが目的なら、姜議員は所期の成果を上げた。