【社説】列車脱線よりさらに恐ろしい「天下り公企業」の組織脱線=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.12 13:45
KORAILのオ・ヨンシク社長が江陵(カンヌン)線KTX脱線事故に責任をとり昨日、社長職から退いた。だが、これだけで責任を免れることはできない。江陵駅事故を契機に明るみに出たKORAILの内部には国民の命と安全をとうてい任せられない天下り人事の副作用が蔓延していたためだ。
文在寅(ムン・ジェイン)政府の天下り人事は「キャンコーダ」〔大統領選キャンプ、コード(政治傾向)、共に民主党出身〕が主導している。かつての政府では見たことのない新しい形態だ。KORAILの場合「実力者の天下り」とされていたオ社長を筆頭に、組織の所々で天下り人事が見られ新規役員3分の1が「キャンコーダ」人事で満たされた。大統領選キャンプの首席副本部長だったオ社長をはじめ、大統領候補労働特別補佐官と不動産政策特別委員長が非常任理事に就き、KORAILの経営陣の座を占めた。
問題はあのキャンコーダが組織を掌握し、KORAILが監督の死角地帯になったという点だ。オ社長は金賢美(キム・ヒョンミ)国土交通部長官との親密な関係をためらうことなく誇示した。私席では金長官を「お姉さん」と呼んだりもしていたというから、どの官僚がKORAILの安全監督に出ることができただろうか。さらに大きな問題は、キャンコーダ人事がKORAILの本社にとどまらず、KORAILネットワークス・KORAILロジックス・KORAIL TEC・KORAIL観光など主な系列会社を一気に手に入れたということだ。さらに、KORAIL流通では大統領選候補の文化芸術政策委員だったという理由で高額の年収を受ける役員の座を占めた。