米国ホワイトハウスが「シリアの秘密核活動に北朝鮮が協力してきたと確信している」と明らかにした。特に中央情報局(CIA)は、シリアの原子炉が北朝鮮の寧辺原子炉と非常に類似している点など各種証拠をビデオテープを通じて議会に公開した。北朝鮮がずっと否認してきた核協力疑惑が事実として現れたのだ。信頼しにくい北朝鮮政権の属性がいま一度確認されたのだ。
ホワイトハウス発表で米行政府と議会内の強硬派たちが北核交渉に否定的見解を出している。下院情報委員会の共和党側幹事であるピーター・ホークストラ議員は「過去8カ月間、ブッシュ政府が関連情報を議会に報告せず、北核交渉に対する支持を得ることはとても難しくなった」と述べた。こうした流れが大勢となった場合、北朝鮮に対するテロ支援国解除も不如意になるなど事態が悪化することがありえるため懸念される。
北朝鮮の反応も変数だ。ホワイトハウスの発表は北朝鮮と核交渉中に出た。したがって瀬戸際戦術を好む平壌指導部の属性上、反発する可能性がある。しかしこうした場合、なお激昂する米国国内強硬派を刺激して北核問題が本格化し、北朝鮮の体制危機は加速するという点を肝に銘じなければならない。むしろシリアとの核協力の証拠が出た以上、これを率直に認め、再発防止を約束しなければならない。それでこそ、地に落ちた国際社会の信頼を少しでも回復することができる。