日本は1945年、太平洋戦争に敗北した後、もう二度と戦争を起こさないという誓いを憲法第9条に明記した。「日本国民は国際紛争を解決する手段として戦争と武力の使用を永久に放棄する」という内容だ。だが憲法第9条は今、傷だらけだ。名称だけが軍隊ではないが、自衛隊の軍事力はすでに世界水準だ。
それだけではない。日本は粘り強く海外での軍事活動領域を拡大してきた。2004年に始まった航空自衛隊のイラク派遣が代表的だ。後方支援が口実だったが、航空自衛隊は重武装した米軍戦闘兵力と軍需物資を輸送した。すると一部の市民が航空自衛隊のイラク派遣は憲法第9条に違反しているとし、全国の地方裁判所に自衛隊の派遣中止の訴訟を行った。日本には憲法裁判所がなく、裁判所が違憲判決を下す。
地方裁判所は原告敗訴判決を下したが、17日の控訴審で名古屋高等裁判所が保守的な日本裁判所としては珍しく違憲判決を下した。