米紙ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）は２９日（現地時間）、「北朝鮮が２８日、韓国の西海（ソへ、黄海）上で短距離ミサイルを３回発射したが、韓国は通常の軍事演習の一環に受けとめている」と報じた。

同紙によると、北朝鮮のミサイル発射により、約束されていた核廃棄交渉がこう着する可能性が出ているなか、韓国政府は「北朝鮮が緊張ムードを醸成しようとしているわけではない」という立場を取っている。

一方、ホワイトハウス・国家安全保障会議（ＮＳＣ）のジョンドロー報道官はこの日、北朝鮮が実施した短距離ミサイル発射について「建設的でない」という認識を表明した。専門家らは「北朝鮮のミサイル発射は、韓国と米国に圧力をかけて交渉力を強めるのが狙い」という見方を示している。

ニューヨークタイムズは続いて、北朝鮮がミサイル発射から数時間後、２６日に１４隻の戦艦を西海・北方境界線（ＮＬＬ）海域に移動させた韓国を非難し、武力衝突の可能性を警告した、と報じた。

また、北朝鮮外務省の談話は「米国が、北朝鮮の核廃棄をめぐる６カ国協議を妨げている」とし、核不能力化が遅れる可能性を示唆している、と伝えた。