議会に相当する中国の全国人民代表大会(全人代)は毎年3月に1回ずつ開かれているが、今年の全人代は特別な意味がある。5年に一度となる、国家主席と副主席、全人代・常任委員長(国会議長)、国務院の首相が新しく選出される全人代だからだ。
今年は胡錦濤主席と温家宝首相が再任された。外部から見ると、大きな変化がないと思うかもしれない。しかし、中国人は新しい5年が始まった、と意味付ける。あたかも大統領の再選を認める国家で、大統領が再任に成功したことのように受けとめているのだ。こうした雰囲気を看破した国々が、中国政府の高官らに競争的にお祝いの言葉を伝えている。
伝統的友邦とされる北朝鮮は、最も迅速かつ綿密に対応した。15日には、北朝鮮・金正日(キム・ジョンイル)国防委員長名義の祝電が送られた。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は呉邦国・全人代常務委員長あてに、金英逸(キム・ヨンイル)内閣首相は温家宝首相あてに、それぞれ祝電を打った。