“文化財DNAを確保しよう”…実測図面ある文化財は全体の半数以下
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日本の和歌山県高野山にある壇上伽藍御影堂(写真左)に設置された防火システムが作動している(右)。この装置は1965年に設置された。 |
10日午後10時。崇礼門(南大門)からは煙がもくもくと立ちこめた。周囲を取り囲んだ消防車が95台。すべて“状況終了10分前”だと思った。しかし崇礼門は灰になってしまった。人々は依然として疑問に思う。「水もあってはしごもあって火を消す人も現場には十分いた。なのに“国宝第1号”がどうして灰になったのか」と何度も問いかける、答えは簡単だ。「文化財DNA(遺伝子)」に対する理解がなかったからだ。