【中央時評】AI時代、国家経済の勝負どころ=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.08.12 15:02
今年6月末、李在明(イ・ジェミョン)政権は半導体、フィジカルAI、AIデータセンターの3つの分野に約1500兆ウォン(約170兆円)を新規投資する「3大メガプロジェクト」を発表した。大企業による従来の投資まで合わせると総額5000兆ウォンに達する大規模な投資構想だ。政府はこの3分野をAI時代の「三角軸」と位置づけ、これを通じて「代替不可の大韓民国」をつくるという抱負を表した。AI革命がもたらす歴史的な変化に対応しようとする政府の政策意志には共感する。しかしこの「三角軸」は、AI時代の決定的な勝負どころを正確に見極めておらずバランスが良くない。新規投資のうち半導体には900兆ウォン以上、AIデータセンターには550兆ウォンが投入される一方、フィジカルAI関連の投資は官民合わせても20兆ウォン前後にすぎない。フィジカルAIが持つ莫大な潜在力を考えると、今回の政府の構想は過去の産業政策の慣性にとらわれているように見える。
半導体だけでは国家経済の最大の課題である潜在成長率の低下傾向を反転させるのは難しい。長期的に生活水準を向上させる力は、同じ資本と労働を投入してより多くの価値を生み出す能力、すなわち生産性にある。ところが韓国の生産性はドイツの3分の2程度にとどまっている。世界最高水準のメモリー半導体工場を擁する韓国の生産効率が、なぜ同じ製造業大国であるドイツを大きく下回るのか。メモリー半導体の価格高騰によってもたらされる一時的な利益と、経済全体の生産性向上は別の問題だからだ。現代の経済成長論が強調するように、革新は特定の部品や単一産業の好況から生まれるのではなく、産業全体に波及する技術開発と汎用的な知識の蓄積から生まれる。これがなければ、我々はより多くを節約し、より長く働かなければ、経済を維持することさえできない「投入依存型経済」から抜け出せない。