【中央時評】北朝鮮専門家のベイジアン更新=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.07.15 14:11
2014年7月、筆者の最初の「中央時評」の見出しは「統一小バクのない大バク(=大当たり)論は『統一賭博』だ」だった。民間主導の経済協力を通じて北朝鮮の市場活動を促す「小バク」が前提となってこそ「大バク」も可能だとして、当時の政府の統一政策を批判した。その後1年半にわたり韓国の積極的な関与を主張するコラムを連日掲載した。しかし2016年1月上旬、北朝鮮は4回目の核実験を強行した。その直後のコラムで私は北朝鮮経済を標的にした制裁を提案し、3月には国連安全保障理事会の最初の経済制裁よりも強力な制裁案を提示した。すると、保守陣営を代表するある知識人は亡くなられる前、「ようやくキム教授が目を覚ました」と言って喜ばれていたという。一方、進歩陣営の有力政治家は、戦争を防ぐための最も平和的な対抗策が経済制裁という私の説明に対し「制裁は進歩の価値観に合わない」と厳しく叱責した。私は新たな証拠に基づいて従来の判断を修正する、いわゆる「ベイジアン更新(Bayesian updating)」をしたにすぎないのだが、一部の人々はこれを理念レベルで受け止めた。
最近、米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ氏も「ベイジアン更新」を試みた。対北強硬派として知られるチャ氏は最近『フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)』誌への寄稿で、非核化の代わりに「核リスク管理」へと政策目標を修正することを提案した。制裁は失敗に終わり、ほかに政策手段がない状況において、北朝鮮の核の高度化と朝中ロの密着という厳然たる現実を認めるべきという論理だ。「冷たい平和」という次悪を選択してでも全面的な核戦争という最悪の事態を防ぐべきという忠告だ。また、米国は戦力運用の効率化のために必要としている在韓米軍の削減を北朝鮮との交渉のテコとして活用するべきだと主張する。専門家は新たな事実が明らかになれば自らの考えを変える「知的な勇気」を持たなければいけない。こうした点でビクター・チャ氏の姿勢は目を引く。