【社説】議題から消えた非核化、より危険になった朝中密着
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.06.10 11:42
中国の習近平国家主席が 2日間の平壌(ピョンヤン)訪問を終えきのう帰国した。今年初めての海外訪問地として北朝鮮を選んだ習主席は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との首脳会談、朝中友誼塔訪問などを通じて「特殊関係」と「戦略的パートナー」として血盟を誇示した。疎遠になった両国関係の復元を超え、経済・外交・法執行だけでなく軍事分野まで総網羅した包括的密着だ。北朝鮮の表現通り習主席の訪朝が両国の「新たな1ページ」を開いたかも知れないが、韓半島(朝鮮半島)と北東アジアの安全保障には暗雲が立ち込めた。
両国の発表文や報道によると、北朝鮮の非核化に対する言及は今回の首脳会談では最初からなかった。過去の首脳会談のたびに原則的な水準であれ「韓半島非核化」に言及してきた点を考慮すれば中国の深刻な姿勢変化だ。習主席は首脳会談で「それぞれの主権と安全保障、発展利益を確実に守らなければならない」とした。北朝鮮が核開発を「主権的権利」と主張し憲法にまで明文化した点を考慮すれば、習主席の発言は北朝鮮の主張に暗黙的に同調し核保有を黙認したものではないかとの懸念を消すことはできない。中国はこれまで非核化を韓半島政策の原則に据えており、北朝鮮の非核化に向けた6カ国協議開催国であり仲裁者の役割を自認した国だ。中国が北朝鮮の主張を受け入れ今回の会談議題から非核化を除いたのならば国際社会での責任ある役割を自ら下ろしたものという批判を買うに十分だ。中国側発表文に「軍隊交流」という表現が入っていることも懸念を拡大する部分だ。また、習主席が提案した国境通商区全面開通などの経済協力は国際社会の対北朝鮮制裁網の無力化につながりかねない。