【社説】「力の論理」が支配する国際秩序を再確認させたイラン事態
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.03.02 15:51
イランのハメネイ師時代が米国とイスラエルの軍事攻撃により37年で幕を下ろした。年初の米国によるベネズエラのマドゥロ大統領拘束に続く今回の軍事作戦は、全世界に大きな衝撃を与えた。トランプ米政権が自国の利益のためなら国際法的手続きや議会報告も省略していつでも軍事的介入をするという「米国優先主義」の極端を如実に表したからだ。テロ支援国の首長除去という名分にもかかわらず、世界は今、法治と規範が消えたところを力の論理が支配する冷酷な国際秩序の素顔と向き合っている。李在明(イ・ジェミョン)大統領も昨日の三一節(独立運動記念日)の演説で「第2次世界大戦後の約80年間に確立された国際規範は力の論理によって深刻に脅かされている」と述べた。安保や通商などあらゆる面で対外依存度が高い韓国の立場で、予測不可能な米国の独断的行動とこれによる国際秩序の崩壊は安保と繁栄の基盤を揺さぶる実存的恐怖だ。
イラン事態がどのように展開するかは現在のところ予測しがたい。直ちにイランのイスラム革命防衛隊は世界原油輸送の血脈であるホルムズ海峡を封鎖する発表した。また、イラン内の強硬派が結集して対米抗戦に動く場合、軍事力では米国に劣勢だが、中東・欧州内の米国目標物を狙った非正規戦やテロなどの事態は長期的な消耗戦になるおそれがある。過去に米国がイラクとアフガニスタンの戦争を終結する過程で支払った莫大な人命被害と天文学的な費用の教訓を忘れてはいけない。当時、戦費負担と中東発エネルギー危機はグローバルサプライチェーンを揺るがし、韓国経済も少なからず打撃を受けた。