【社説】米中の安全保障指針文書から同時に消えた北朝鮮非核化
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.12.08 17:58
5日に公開された米国の外交安保総合戦略書(NSS)で北朝鮮問題は言及すらされなかった。ホワイトハウスが主導して作るNSSは米国の安全保障目標と優先順位、戦略の方向性を盛り込んだ安全保障指針書で、ここから北朝鮮問題が抜けたのは極めて異例だ。このため北朝鮮の核問題が米国の外交安保政策の優先順位から押し出されたのではないかとの懸念が出ている。
歴代米国政権は1990年代初めに北朝鮮の核問題がふくらんでから継続して非核化を政策目標のひとつとして提示してきた。バイデン政権はNSSに「韓半島(朝鮮半島)の完全な非核化に進む具体的な進展を作るため拡大抑止政策を追求する」と盛り込んだ。第1次トランプ政権のNSSも北朝鮮問題を16回にわたり取り上げ、「韓半島非核化」を強調した。第2次トランプ政権発足後もこうした基調に変化はないものとみられてきた。そうした点から33ページのNSSのどこにも「北朝鮮」という単語が出てこないのは通常ではない。もちろんまだこれが米国の北朝鮮非核化に対する政策転換を意味するのか予断するはできない。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を対話の場に呼び出すための雰囲気作りの次元との見方もある。だが安易にみることではない。韓国政府は米国の意図を綿密に把握し、堅固な韓米同盟の基調の下で非核化原則を堅持していかなければならない。