【社説】韓米関税合意、時間がかかっても国会の批准が必要だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.06 15:33
大統領室が韓米関税合意に対して国会の批准同意が必要でないとの結論を下したという。「この合意の了解覚書(MOU)は法的拘束力がなく、批准同意対象でない」と判断し、特別法制定でその代わりをする方針という。結論から言うと不適切だ。憲法第60条1項は「国会は国家や国民に重大な財政的負担を与える条約に対して批准同意権を持つ」と規定している。「MOUは条約ではないため批准が必要ない」という大統領室の主張は言葉遊びに近い。
今回の関税合意の核心は今後10年間にわたり3500億ドル(約54兆円)規模を米国に投資するというものだ。政府の説明によると、この金額は現金投資2000億ドルと造船業協力プロジェクト(MASGA) 1500億ドルで構成され、現金投資は年間最大200億ドル限度内で段階的に執行される。財源は韓国銀行(韓銀)が外貨準備高の運用で得られる年150億ドル水準の利子・配当収益をまず活用し、不足分は国策銀行の海外債券発行で調達する方針だ。構造上短期外貨流出リスクが大きくないとしても、国家財政・通貨政策に重大な影響を及ぼす。憲法が国会批准を要求した「重大な財政的負担」の範ちゅうに含まれる。金民錫(キム・ミンソク)首相も国会で「関税交渉が妥結すれば批准同意が必要だ」という野党議員の発言に「その必要がある」と答えた。