【中央時評】トランプ大統領任期末の米国経済
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.06 15:10
韓米関税交渉の妥結は、韓国の安全保障と経済を取り巻く不確実性を解消した。両国ともに、妥協以外の選択肢を検討するには潜在的リスクがあまりにも大きかった。しかし、最大の不確実性はまだ残っている。それはまさに「米国の未来」だ。特に今回の関税交渉妥結によって、韓国の経済と安全保障がこれまで以上に米国と緊密に結びついたため、米国の未来はそのまま韓国の将来に直結する。果たして米国経済は回復し、中国の追撃を振り払うことができるのか。あるいは、より早く衰退の道に入ることになるのか。
トランプ大統領は関税という手段によって、これまで米国を縛ってきた政府債務の増加に歯止めをかけようとしている。政府債務は、米国が解決すべき最も喫緊の課題だ。国内総所得の120%を超える債務のため、米国政府は国防費よりも多くの資金を利子返済に費やさねばならない。このままでは政府の手が縛られ、自国内の混乱はもちろん、中国との覇権競争でもおされることになる。財政赤字を減らすには増税と政府支出の削減が原則だが、それでは有権者の支持を得にくい。トランプ大統領は、この政治的な「毒杯」を避ける奇抜な方策を考え出した。それは、他国に二国間関税を課して得た収入で財政赤字を埋めるという発想だ。このため、世界通商秩序の根幹をなしていた多国間主義の原則すら崩壊させた。