トランプ政府2期目に入り最初の中間評価となる「ミニ地方選挙」の主要激戦地で、民主党がすべて勝利を収めた。4日（以下、現地時間）に行われた米国バージニア州知事選挙で、民主党のアビゲイル・スパンバーガー氏（46）が当選した。また、ニュージャージー州知事選挙では連邦下院議員で民主党候補のマイキー・シェリル氏（53）が勝利し、ニューヨーク市長選でも民主党候補の同州議員でインド系ムスリムのゾーラン・マムダニ氏（34）が当選を果たした。ムスリムが米国最大都市ニューヨークの市長に選ばれたのは今回が初めてだ。

AP通信はこの日、投票終了から約1時間後に、民主党候補のスパンバーガー氏が共和党候補のウィンサム・アールシアーズ氏を破ったと報じた。

午後8時11分現在、スパンバーガー氏は55％（約78万4000票）、アーシアーズ候補は44．8％（約63万900票）の得票率を記録している。

バージニア州で女性が州知事に当選したのは、約250年におよぶバージニア史上初めてのことだ。

ワシントンD．C．に隣接するバージニア州は、「ブルーステート」（民主党支持の強い州）と評価されているが、2021年の選挙では共和党所属のグレン・ヤンキン現知事が当選していた。2002年以来、6人の知事のうち共和党所属は2人にとどまる。

スパンバーガー氏は、保守色の強いバージニア第7選挙区で3期を務めた経歴を持ち、中央情報局（CIA）で勤務した経験もある。

トランプ大統領の就任から約9カ月後に実施された今回のミニ選挙で、3州すべてが与党である共和党の敗北に終わったことで、トランプ大統領の国政独走に対する野党の牽制（けんせい）が本格化する出発点になるかもしれないとの見方が出ている。