ノキア没落後に衛星強国になったフィンランド、始まりは教室だった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.05 11:33
2010年、フィンランド・エスポーの国立アールト大学。「衛星システム」の授業を担当するヤン・プラクス教授は講義室に入って準備してきた講義計画書をテーブルに置いた。受講申請学生が7人だけだったからだ。国の経済を支えてきたノキアがアップルのiPhoneに押されて沈むフィンランドの工学部の現実だった。プラクス教授は授業を断念し学生たちに尋ねた。「何をしたいか」。学生たちが答えた。「人工衛星を作りたい」。
プラクス教授は古くさい講義の代わりに学生たちの心が傾く道に沿って行くことにした。横・縦の長さが10センチメートルほどの超小型衛星「キューブサット」は学生たちでも実現できるアイデアだった。人工衛星を宇宙に打ち上げるといううわさに、経営学部、芸術学部からも学生が集まった。そして7年後、学生たちが作った人工衛星「アールト1」はインドのロケットに載せられ星の海の中に進んだ。フィンランド史上初の衛星だった。