【時論】韓国、AIと安全保障が結び付く世界的な流れを読まなくては
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.10.22 12:02
李在明(イ・ジェミョン)大統領は20日の防衛産業発展討論会で「韓国を防衛産業4大強国にする」というビジョンを提示した。国軍の日の記念演説では人工知能(AI)、ドローン、ロボットなど先端武器システム導入と防衛産業の育成を力説した。実際に国防・安全保障分野でAI技術の重要性が急速に大きくなっている。ロシアとウクライナの戦争でドローンと偵察システムはAI基盤の映像分析により目標を識別して座標を算出し砲撃精密度を高めた。米国防総省が推進する統合全領域指揮統制体系(JADC2)は陸海空軍を超えサイバーと宇宙領域まで包括する多次元空間ネットワークにAIと自動化、予測分析を組み合わせている。
だが米国を除いた国で「安全保障AI」に関する議論が概ね物理的戦線にとどまっているのが現実だ。銃声と砲煙があふれる戦場だけ想定し、AIを「武器システム運用を補完する道具」程度と規定する見方が多い。問題は現実の脅威がすでにそんな水準と範囲を超えているということにある。戦場はもう目に見える物理的空間に限定しない。ダークウェブとテレグラムなどサイバー空間の隠れたチャンネルは超国家的危険を生み出す新たな戦場になっているためだ。