【社説】衝撃的なカンボジアの実情…国民保護に総力を注ぐべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.10.15 15:52
20代の韓国の大学生がカンボジアで国際犯罪組織から拷問を受けて死亡した事件以降伝えられている情報は衝撃的だ。しかしカンボジアのボイスフィッシングなど国際犯罪組織に韓国人がどれほどいるかは実態も正確に把握されていない。外交部はカンボジア政府の資料に基づき、韓国人加担人員を約2000人と推算し、大統領室に報告した。国家情報院は1000人をやや超えると見ている。2022年7月に発足したボイスフィッシング合同捜査団が3年間で829人を立件し、345人を拘束したのを勘案すると、決して小さな規模ではない。
一部は拉致されたとみられる。全国の警察署でカンボジアに家族や知人が監禁されているという届け出が続いている。現在80人余りの安全が確認されていないという。拉致されていなくても相当数は自由が制限された状態で犯罪に加担したり暴力に露出したりしていると推定される。今年1-8月にカンボジアで韓国人拉致事件が330件にのぼったが、その間政府は何をしていたのか。政府の消極的な対応が事態を深刻化させた側面が大きい。今からでも警戒心を持って積極的に対応しなければいけない。今は与野党が尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の問題か、李在明(イ・ジェミョン)政権の責任かをめぐり争う時ではない。