<創刊企画「大韓民国トリガー60」㊱>韓国現代史を貫通する韓江氏、地球村暴力の根を掘り下げる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.10.07 14:29
すでに1年前のことだ。小説家・韓江(ハン・ガン)氏のノーベル文学賞受賞が与えた衝撃と感動だ。韓国の近代文学は130年の歴史を超えると自負する。異論がないわけではないが、ハングルを「国文」に指定して官用文書に使用し始めた1894年の甲午改革をその起点とみる。
1901年に制定されたノーベル文学賞に韓国人は早くから関心を持った。韓国史データベース(db.history.go.kr)によると、東亜日報・朝鮮中央日報などに1930年代から「今年のノーベル賞は誰が受賞した」という記事が出ている。小説家・金承鈺(キム・スンオク)氏がソウル経済新聞に連載した4コマ漫画「パゴダ爺さん」の1960年10月28日付は、作家と見られる4人が自分たちにノーベル賞が与えられる状況を仮定して対話する場面を描いている。植民地時代の単なる好奇心から徐々に露骨な欲望へ、ノーベル文学賞作家を望む情念が強まったとみられる。