【コラム】ロシア・中国のそれぞれ異なる北朝鮮制裁姿勢
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.06.13 16:06
国連安全保障理事会(安保理)北朝鮮制裁委員会の専門家パネルに代わる新しい北朝鮮制裁メカニズムとして昨年10月に発足した「多国間制裁監視チーム(MSMT)」が先月初めて報告書を出した。この報告書は昨年3月にロシアの拒否権行使で北朝鮮制裁委員会専門家パネルの活動が終了したことが国連の制裁履行担保にどれほど大きな障害か、これによって制裁違反がどれほど増えているかを如実に見せた。
30ページほどにしかならないMSMT報告書は従来の報告書とは違う。従来の専門家パネルの細部的な報告書より分量が少なく、朝ロの不法活動イシューに集中しているのが特徴だ。報告書の内容の出どころもメディア報道、人工衛星写真、MSMTを発足させた11カ国に依存する。専門家パネルが15年間活動し、安保理を通じて制裁違反に関して国連加盟国のどこにでも自由に情報を要請できた前例とは対照的だ。安保理や総会に報告しないMSMTは参加国に限り結果を報告する。MSMTは専門家パネルと比べるとはるかに力が弱く、報告書にも力がない。