【社説】国家債務急増で米国格下げ、他人事でない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.05.19 14:23
国際格付け機関ムーディーズが16日(現地時間)、米国を最高等級の「Aaa」から「Aa1」に格下げした。これを受け、米国は2011年のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P、AAA→AA+)と2023年のフィッチ(AAA→AA+)に続いてムーディーズの最高等級「トリプルA」まで失った。ムーディーズは「過去10年間の持続的な財政赤字で米連邦政府の債務が急激に膨らみ、連邦財政支出が増えたうえ、共和党が進める大規模減税案でさらに悪化する可能性が高い」と格下げの背景を明らかにした。増えた負債に国債の利回りまでが上がり、連邦政府の利子負担が大きく増えた点も問題に指摘した。昨年基準で米国の国内総生産(GDP)に対する国家負債比率は123%にのぼる。
米国の格下げは他人事でない。安全資産の米国債と米ドルの価値が同時に下落し、世界金融市場全般に余波が広がるおそれもある。関税戦争が小康状態に入って弱まっていた「セルUSA」の流れがまた強まるという懸念もある。今後、トランプ政権の関税と減税政策にもブレーキがかかる可能性があるため、その影響を注視する必要がある。