【社説】国家碩学まで流出する国に未来はない=韓国
中央SUNDAY/中央日報日本語版2025.04.27 13:26
科学技術の核心人材が韓国を離れている。ソウル大学とKAISTなど主要大学の卒業生が米国企業と大学に向かうのはきのうきょうの話ではない。いまは国家碩学まで母国を捨てている。国家碩学1号と2号に選ばれた李永熙(イ・ヨンヒ)元基礎科学研究院(IBS)ナノ構造物理研究団長(成均館大学HCR客員教授)と李淇明(イ・ギミョン)高等科学院副院長が定年後に韓国国内で研究所を見つけられず中国行きを選んだというニュースは衝撃的だ。母国で仕事を見つけられなかった韓国の退任碩学を中国が迎え入れたのだ。中国は2023年に米国を抜き科学技術の研究開発で世界1位に上がった国だ。人材が不足して韓国からリタイアした科学者を迎えているのではない。世界的人材が集まる科学技術覇権国として立ち上がるというのが中国の意図だ。
問題は韓国だ。韓国銀行の発表によると、1-3月期の国内総生産(GDP)成長率は前四半期比マイナス0.2%を記録した。こうした現象は一時的なものではないのでより深刻だ。アジア通貨危機や世界金融危機の時よりも状況は良くないという分析が出ている。韓国経済を牽引してきた大企業が新たな成長エンジンを見つけられず成長の限界に達したタイミングで米中技術覇権戦争が広がり状況がさらに悪くなった。「ピークコリア」という言葉があちこちから聞こえる。