【コラム】脱炭素化強国を率いる韓国の造船・海運・金融
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.04.24 15:07
グローバル海運業はエネルギー転換という重大な岐路に立っている。国際海事機関(IMO)は2023年、温室効果ガス削減戦略を改訂し、2050年までに国際海運の「純排出量ゼロ(Net-Zero)」を達成するという目標を公式化した。中間目標として2030年までに2008年比で最低20%削減、2040年までに最低70%削減を提示した。欧州連合(EU)も規制強化を本格化している。今年からEU域内航海船舶に対して海運燃料規制(Fuel EU Maritime)を施行し、2024年1月1日から海運業にも排出権取引制度(EU ETS)が適用され、船舶の炭素排出に直接的な費用が課されている。
こうした変化は海運業バリューチェーン全般に構造的な転換を要求する。技術革新、燃料転換、運営効率化だけでなく、これを後押しする金融システムなしには転換が難しい。海運業は世界貨物の約80%を運送し、トンマイル基準では最も炭素効率的な運送手段だが、依然として毎年10億トンを超える二酸化炭素を排出している。これは世界炭素排出量の約3%に相当し、現在の排出傾向が続けば2050年には全体排出量の17%を占めるという見方もある。