中国ある企業の代表が退職した職員に報復しようとして賃金をコインで支給して結局裁判所の制裁を受けることになった。

１３日（現地時間）、中国光明網などによると、四川省成都市天府新区の人民裁判所は、最近ある企業代表が退職した職員に賃金を支給する過程で「コイン報復」を試みた事件を公開した。

企業代表の謝さんは元職員の李さんとの賃金紛争で、裁判所の判決により８０００元（約１５万５７００円）を支給するよう命じられたが、これに恨みを抱いて２０キログラムに達するコインで支給することにした。

謝さんは「数年間、店を運営して集めたコイン」と主張した。しかし李さんは「コインはすべて２０２４年に発行されたもの」としながら「謝さんが銀行からコインを引き出して報復する狙いで使った」と対抗した。

これに対して裁判所は謝さんに「コインを自分でひとつひとつ数えてみなさい」と命じた。数十分間コインを数えていた謝さんは感情が込み上げて結局数えるのを諦めて涙を流した。謝さんが現場で反省文を作成し、口座振込で８０００元を支給して事件は終了した。

裁判所側は「コインも法定貨幣ではあるが、わざとコインを利用して相手を困らせる行為は法廷制裁対象になりえる」とし「懸案によって罰金や刑事処罰に発展する場合がある」と指摘した。