【コラム】製造覇権国家中国の脅威と韓国の対応
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2025.04.13 11:38
2015年に全世界の工場としての位置を確立した中国は各界の専門家を集めて「中国製造2025」戦略をまとめた。当時ソウル大学ビッグデータ研究院を設立して中国との研究交流に向け清華大学を訪問した筆者は彼らが集成した冊子を贈られた。大胆なビジョンと戦略が盛り込まれた冊子ではなく中国共産党の日常的な宣言と理解した。
翌2016年春、中国製造業の中心である広東省深圳を中国科学院の招きで訪問した。当時の深圳は世界1位のドローン企業に浮上したDJIのため鼓舞されていた。ファーウェイ本社があるこの都市が世界1位にとなったドローンスタートアップを掲げてシリコンバレーのような革新創業生態系を作ろうと考えた。こうした理由から深圳は創業経験があったり実用的研究をする海外学者を「千人計画」を通じて誘致していた。筆者もこうした招請を受けたが遠慮した。DJIも深圳に隣接した香港科学技術大学の李沢湘教授の指導を受けたフランク・ファンが設立した会社だ。中国では省同士で新しい産業を興せる高級人材を誘致するため互いに競争する。韓国の自治体が学ぶべき点だ。