慶尚北道義城郡（キョンサンブクド・ウソングン）で発生した山火事が五日間続いている中で、消火活動にあたっていたヘリコプターが墜落して操縦士１人が死亡する事故が発生した。

慶北警察庁や山林当局などによると、２６日午後１２時５４分、義城郡新平面橋安里（シンピョンミョン・キョアンリ）付近に「黄色のヘリコプターが墜落した」という通報が入った。ヘリコプターの操縦士は墜落現場で遺体で見つかった。

山林当局によると、墜落したヘリコプターは江原道麟蹄郡（カンウォンド・インジェグン）所属Ｓ－７６Ｂ機種「エアパレス」１２００Ｌレンタルヘリコプターだ。山林当局は山火事鎮火作業中にヘリコプターが墜落したとみて正確な事故原因を調査している。強風、煙などがヘリコプターの運航に影響を及ぼした可能性もあるとみている。

ヘリコプター墜落事故が発生し、山林当局はヘリコプターを利用した山火事鎮火作業を全面的に中断した。山林庁中央事故収拾本部は「事故後直ちに全国から投入された山火事鎮火ヘリコプターに対して安全のために運航を中止するように措置を取った」と明らかにした。山林庁は関係機関協議を経て消火ヘリコプター投入時期などを決める方針だ。

中央災難（災害）安全対策本部や山林庁などによると、現在慶尚北道義城、慶尚南道山清（キョンサンナムド・サンチョン）、蔚山市蔚州（ウルサンシ・ウルチュ）など大型山火事現場にヘリコプター４２機が投入されて消火活動を行っている。山林庁が保有する消火作業用ヘリコプターは合計５０機だが、このうち８機はロシア・ウクライナ戦争の余波で部品需給に支障をきたして稼動することができずにいる。