【グローバルアイ】韓中日の同床異夢
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.03.25 15:12
21日午後4時、東京のホテルニューオータニ。荷物検査を終えると、別の空間で待機してほしいという案内が続いた。一方では「双方の冒頭発言が終わっていないのに出ていけと言われたとしても、そのまま取材をすればよい」という声が聞こえてきた。一瞬、控え室には緊張感が漂った。1時間ほど待っただろうか。在日中国大使館の関係者が手のひらほどのパンダのステッカーを配り始めた。韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官と中国の王毅外相(共産党中央外事弁公室主任)の会談の取材に来た両国の取材陣向けだった。案内に従って入ると立っている王外相の姿が見えた。趙長官が入ってくると、2人は英語で「お久しぶりです」という言葉を交わして手を握り合った。
話し始めたのは中国だ。「今年は抗日戦争勝利80周年、朝鮮半島光復(解放)80周年であり、両国に格別の意味がある」というあいさつの言葉が始まった。「頻繁に往来して親交を深めていくべき」という説明も続いた。次は趙長官の前向きな回答だ。発言は今年秋に開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に傾いていた。中国の習近平国家主席が訪韓することを望むということだった。この日に外交部が出した韓中外相会談の結果資料には「韓中文化交流の復元」議論があった。いわゆる限韓令(韓流禁止令)が解除されるのではという期待感を呼ぶほど一部のメディアはこれを速報で伝えた。西海(ソヘ、黄海)暫定措置水域(PMZ)に中国が設置した構造物に対する「合法的海洋権益」が影響を受けてはならないという内容も含まれた。しかし中国メディアは文化交流の復元や海洋権益の話には全く言及しなかった。習主席のAPEC出席に関する話も同じだった。