タイが中国系オンライン詐欺組織の密集するミャンマー国境都市に対する電気供給を中断してから、関連の犯罪被害が大幅に減少したことが分かった。



１８日、現地メディア「バンコク・ポスト」によると、タイ政府は先月５日からミャンマー内のオンライン詐欺作業場を狙った停電など強硬対策を施行したところ、オンライン犯罪申告件数が少なくとも２０％減少したと１７日、明らかにした。

最近約４０日間報告されたオンライン詐欺被害件数は２万５４８７件で、１月の被害件数３万１１５９件に比べて約５０００件以上少なくなった。特にオンライン犯罪のうち最もポピュラーなボイスフィッシングなど電話詐欺の申告は約６７％急減したと当局は伝えた。

プラサート・チャンタラルーントーン副首相兼デジタル経済社会長官は、先月オンライン詐欺申告センターに受け付けられた被害総額は１月に比べて約２億バーツ（約８億９０００万円）減少したと説明した。

タイ政府は最近オンライン詐欺組織の拠点に挙げられるミャンマー国境都市５カ所に対する電気、インターネット、燃料の供給を中断した。その後、詐欺組織がこぞってこれらの地域を離れたと言われていたが、当局は「今も１万人以上がミャンマーのミヤワジ詐欺組織で働いているとみられる」と話した。

タイは今年１月、中国俳優の王星さんがタイで拉致されてミャンマーに連行されてから３日ぶりに救出される事件があって以降、中国人観光客の入国減少に対する懸念が大きくなると、大々的な犯罪組織取り締まりに乗り出した。タイは中国、ミャンマーなどと協調して取り締まりによって救出した外国人数千人を本国に送還する作業も進めている。