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【時論】中庸・中道・中立が切実な危機の時代=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.02.04 14:12
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「人心は危うく道心(道徳心)は分かりづらいものなので、ひたすら心を整えて専一につとめ、真実によってその中心を守れ。根拠がはっきりしない話には耳を貸さず、衆と合意していない謀(はかりごと)は用いるな(人心惟危道心惟微,惟精惟一,允執厥中.無稽之言勿聴,弗詢之謀勿庸)」

中国三皇五帝神話の中の聖君「舜」が「禹」に譲位しながら語った言葉だ。『古文尚書』大禹謨に載せられているこの一節の解釈を巡り、朱熹や丁若鏞ら学者の間で議論が入り乱れた。だが、舜が強調した「真実によってその中心を守れ」という意味の「允執厥中」は中庸・中道・中立など「中」の意味を語る際に多く引用される名句だ。現在、韓国社会が直面している深刻な両極化と非妥協の雰囲気を治癒するのに、この一節が切実に必要だと思われ、改めて取り出してみた。

 
環境の影響や習慣によって発動される欲望で満たされた人心はいつも危うさを内包している。そのような人心を純化するのは、天が与えた天命の道心を回復する方法しかない。ところがその道心はいつも巧妙に隠れていて簡単には表に現れてこない。これについて、舜は欲望に満たされた危うい心を穏やかに揺るぎないものに整えることによって、真実によってどちらか一方に偏らず中心を守っている「允執厥中」こそ、国王が備えなければならない徳性であることを説き、禹に政(まつりごと)を託した。

そして「允執厥中」が可能な具体的方案として「根拠がはっきりしない言葉には耳を貸さず、国民と合意のない謀は用いるな」という2つのことを提示した。両極化と非妥協が深刻で、根拠のないうそが飛び交い、指導者の独断がはびこる今の韓国社会に完全に一致する言葉ではないだろうか。

政治には派党がないときはなく、政派同士の戦いも常に存在していた。ところで、いつからか韓国社会に陣営論理が広がると、今やその戦いは極限に向かって走っている。ついには大統領が国会で弾劾訴追され、拘束起訴される状況に陥った。心を穏やかに整えて揺るぎなくし、本来の道心を回復しようとする努力はなく、相手を誹謗するありとあらゆるうそが飛び交っている。

特に一部の金儲けを狙った極端ユーチューバーは根拠のないうそを驚くほどの速さで広め、極端な陣営争いに油を注いでいる。見かねてデモに出た国民は二手に分かれて相手陣営に向かって「うそをつくな」と泡つばを飛ばして相手のほうを指差す始末だ。壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の直前もこうだったのだろうか、また乙巳条約(第二次日韓協約)のころもこうだったのだろうか。

ところで怒りにまかせて相手を荒々しく指差しながらも気持ちは収まらず、内心は乱れている。「真実によって中心を守ろうとするなら、根拠のはっきりしない話には耳を貸さず、衆と合意しなかった謀は用いるな」という舜の言葉が切実に感じられる理由だ。問題は一部の極端ユーチューバーの狂的な歪曲(わいきょく)と糊塗によって、今や何が根拠のない話で何が国民的合意を経なかった謀なのか区別することも難しいという点だ。

国王が国の主だった舜の時期は、国王が中心を守らなくてはならなかったが、民主主義の時代である現在は国の主である国民が立ち上がって中心を守らなくてはならない。早々と職業的ケンカ屋に成り下がってしまった政治家が中心を守ることを期待するのは難しそうだ。それでも国民全員が町に出てデモをしながら血を流す革命をしようという話では決してない。そろそろ町に出ることも最大限自制し、すべての国民が片方の陣営に巻きこまれた私的な心を捨て、本来の淳厚な「国民の心」を回復しなければならない。

韓国国民は国が危機状況で正しい判断を下した事例が多い。どちら一方にすでに足を入れているという理由で正しい中心を打ち捨て、その便宜論理だけにこだわるべきではない。天が与えた道心にふさわしい国民的正しさを回復するために努力しなければならない。

「冷暖自知」という言葉がある。水の冷たさと温かさは、物々しく深遠な知識がなくても飲んだことがある人ならそれがなにか自ずから分かるという意味だ。我執を払いのけて努力すれば真実が見える。ユーチューブから吐き出される極端主張も少しだけ注意深く調べれば、何が真実なのか、悪質なうそなのか識別することができる。今は国の主である国民が立ち上がり、巷に蔓延するうそとごり押し主張を斥け、「允執厥中」精神を実践しなければならない時だ。

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

キム・ビョンギ/書道家・全北(チョンブク)大学中国文学科名誉教授

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    キム・ジユン記者
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